診療概要
当院では、眼科一般診療、ドライアイ、緑内障、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性、白内障、網膜裂孔、などの診断・治療のほか、視神経乳頭陥凹拡大や、神経線維層欠損、黄斑前膜などの健診異常の診療、コンタクトレンズ診療を行っております。
ドライアイ
ドライアイは涙の量が少なくなったり、涙の成分が変わったりすることにより、涙の働きが不十分になり、目の乾きや目の疲れ、不快感や見えにくさを感じるようになる慢性の病気です。
日本におけるドライアイ患者数はある調査では約2200万人と推計され、オフィスワーカーにおいては3人に1人がドライアイという報告もあり年々増加傾向にあります。
ドライアイには涙の量が少なくなる涙液減少型と、涙の安定性が低下して蒸発しやすくなる蒸発亢進型の2種類のタイプがあります。
ドライアイと聞くと涙が出ないと思われがちですが、蒸発亢進型が80%を占めます。
要因として
- VDT作業:パソコンや、スマートフォンなどモニターを長時間見つめることによる瞬きの減少
- 乾燥した環境:冷房・暖房などエアコンの乾いた風の中での作業、空気の乾燥した冬の季節
- コンタクトレンズ装用:特にソフトコンタクトレンズを装用される人では、ドライアイの割合が多い
- 年齢:加齢による涙の分泌量や質が低下
- ストレス
- 眼の手術後
- 大気汚染
症状
目が乾く、ゴロゴロ・ショボショボする、目が痛い、目がしみる、目がかゆい、目が充血する、目やにが出る、異物感がある、目が疲れる、涙が出るなどの目の不快感、 目がかすむ、光がまぶしい、見えにくい、など
治療
ドライアイの治療は点眼を用いることが中心です。涙の量を改善する点眼薬だけでなく、最近では涙の質や粘膜の正常化を促す点眼薬もあります。
気になる症状があれば、当院にご相談ください。
緑内障
緑内障は、視神経が障害され、徐々に視野が狭くなっていく病気です。
視神経が障害される原因には眼圧の上昇などがありますが、日本では眼圧が正常範囲である「正常眼圧緑内障」の患者さんが多く、緑内障全体の約7割を占めています。
緑内障は日本での失明原因の第一位であり、40歳以上の20人に1人が緑内障といわれており、その数は年々増えています。
視野は、ゆっくりと欠けていくことが多いため、初めのうちはなかなか気づきません。
一度欠けた視野は元に戻すことができないため、早期発見、早期治療が重要です。
40歳以上の方や、検診にて視神経乳頭陥凹や、神経線維層欠損を指摘されたことがあれば、一度検査を受けてください。
当院では視野検査のほか、視神経乳頭や、網膜の神経線維の厚みを測る、光干渉断層計(OCT)、三次元画像解析装置を導入しております。
加齢黄斑変性
加齢黄斑変性は、網膜の黄斑というものを見る要の部分に異常な老化現象が起こり、見るものがゆがんで見える、視野の中心が暗くなる・欠ける、視力が低下するなどの症状が出ます。
人口の高齢化と生活の欧米化により近年著しく増加しており、失明原因の第4位となっています。
50歳以上の人の約1%にみられ、高齢になるほど多くみられます。
糖尿病網膜症
糖尿病網膜症は、糖尿病腎症・神経症とともに糖尿病の3大合併症のひとつで、失明原因の第二位となっています。
糖尿病になってから数年から10年以上経過して発症するといわれていますが、かなり進行するまで自覚症状がない場合もあり、まだ見えるから大丈夫という自己判断は危険です。
糖尿病の人は目の症状がなくても定期的に眼科を受診し、眼底検査を受けるようにしましょう。
白内障
白内障はさまざまな原因で水晶体が濁る病気です。
白内障の原因として多いのが加齢によるもので、一般に老人性白内障と呼ばれています。
老人性白内障は、白髪や、肌のシワと同じように、歳とともに誰にでも起きる変化です。
病的なことではなく、それほど心配はいりません。
自覚症状がなくても、瞳孔を開く検査(散瞳検査)で水晶体を観察すると、早い人では40代から、80代では大部分の人で白内障が確認されます。
白内障が発見されても、日常生活に不便を感じていなければ、手術を急ぐ必要はなく、進行を遅らせる点眼治療を行います。
生活上不便を感じるようになれば、よく相談をして手術を考えます。